東大・渡辺向輝投手、プロ入りへの第一関門「大学侍候補選出」

東京六大学野球リーグ所属の東大・渡辺向輝投手が、プロ入りを視野に入れている。注目の進路はプロか一般就職か。渡辺は今春リーグ戦で第 1 戦に先発するエースを担う見込み。

渡辺向輝投手のプロ入りへの道

渡辺向輝投手は、東京六大学野球リーグに所属する東京大学の下手投げ右腕です。彼は、プロ入りを視野に入れており、注目の進路はプロか一般就職かに絞られています。渡辺は今春リーグ戦で第 1 戦に先発するエースを担う見込みです。

実績と課題

渡辺は昨年、1 年を通して安定した成績を残しました。春季リーグ戦では全て中継ぎで 8 試合に登板し、防御率 2.45 で信頼を勝ち取りました。先発に転向した秋は 6 試合で 36 回 1/3 を投げ、1 勝 4 敗で防御率は 3.72 でした。特筆すべきは 9 月 21 日の明大戦です。宗山塁内野手(楽天ドラフト 1 位)ら強打者が並ぶ相手に 8 回 4 安打無失点と好投しました。しかし、渡辺は慢心せず、「(秋に)東大がリーグ戦で勝った 2 勝は両方とも第 2 戦で勝っていて、相手のエースピッチャーと対戦して勝てたわけではない。そこで一つ成長したい」と語っています。

プロ入りへのロードマップ

渡辺は、プロ入りへのロードマップをはっきりとしています。「目安は大学日本代表の候補合宿に選ばれること。そこを一つ乗り越えられたら(プロ志望届を)出すかなというふうに考えています」と高くハードルを設定しています。今年は日本開催の日米大学野球選手権が 7 月に予定されており、その候補に選出されることを最低条件としています。「社会人野球はレベルが高いことは知っていますが、社会人で野球を続けるよりは(野球をやめて)一人の大人として仕事がしたい」とプロ入りできなければグラブを置く覚悟です。「社会人に野球で進むと父親と同じ経歴になってしまう。もし野球を続けるならば、(父を)超えたい」と大きな背中を追っています。

父との比較

渡辺の父は国学院大から新日鉄君津(現日本製鉄かずさマジック)を経て、00 年ドラフト 4 位でロッテ入りしました。地面スレスレのアンダースローから繰り出す「ミスターサブマリン」は通算 87 勝を挙げ、WBC 日本代表に 2 度も選ばれた輝かしい実績を持っています。同じ下手投げ右腕の渡辺は意外にも「あまり参考にしてこなかった」と言っています。昨年は直球、スライダー、シンカーが持ち球でしたが、プロ入りを意識して、初めて父が武器にしてきた緩いカーブ習得の必要性を感じました。父のカーブは一般的な落ちる軌道ではなく、浮き上がるように曲がる特殊な軌道を描いていました。「カーブがあるとうまく(空間の)前後を使えるようになる。ギリギリまでカーブと分からないようなボールであるか、バッターの意見を聞きながら練習していきたい」と誓っています。

今後の目標

「一番経験がある投手だと思うので後輩を引っ張っていきたい。(個人で)シーズン 2 勝は絶対にしたい」と渡辺は語っています。全国でも珍しい変則だけに目標をクリアできれば、大学ジャパン入りが見えてくると期待されています。

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