日産自動車野球部、16 年ぶりに活動再開
16 年ぶりに活動再開した日産自動車野球部が、選手、指導陣などの体制を発表した。監督は野球を通じて会社を元気にしたいと意気込んでいる。

16 年ぶりに活動再開した日産自動車野球部が、2025 年 2 月 17 日、神奈川県横須賀市内で選手、指導陣などの体制を発表した。午前中は横須賀スタジアムで打撃練習、ノックなどの練習を公開し、午後からは工場内の一室で体制発表会が開催された。復刻されたユニホームに袖を通した伊藤祐樹監督は「今、弊社も厳しい状況にある中で野球を通じて従業員の方々、会社を元気にしたい。それが横須賀市の発展にもつながればと思いますので、頑張っていきます」と意気込んだ。投手 7 人、捕手 2 人、内野手 7 人、外野手 6 人の計 22 選手が令和の日産自動車第 1 期。茨城日産から加わった石毛大地外野手以外は大学野球でプレーした新卒選手が並んだ。チームは既に 1 月 14 日から練習を開始しており、今後は 3 月 4 日に初の対外試合、同 19 日に開幕する「JABA 春季神奈川県企業大会」が公式戦の初陣となる。指揮官は「本番は都市対抗予選。そこまでに挑んでいけるチームをつくれるか。1 カ月経った中、素直に彼らの成長スピードの早さを感じています。半年かけてより、中身の詰まったものにしていきたい」と見据えた。本業においては、13 日にホンダ との経営統合に向けた合意の撤回が発表され、大きな話題となった。報道陣からは「経営が厳しい状況で野球をやることでどういった影響をもたらしたいか」と直球質問も飛んだ。「これから日産自動車が復活していく中でいろいろとチャレンジしていかなければいけないこともあるでしょうし、苦労することが多いかと思うんですけれども、そういった中で我々もフレッシュなメンバーで強豪相手に戦っていく、そういった姿を見せ、会社を元気にしていければと思います。勝つことで皆さんも喜んでいただけますし、力にもなってくる。(チームの)皆と意識を共有してやっていきたい」と伊藤監督。ENEOS、東芝、三菱重工 East など強豪ひしめく西関東地区で結果を出すことを誓った。日産自動車野球部の拠点となる横須賀市の上地克明市長は「廃部になった時の衝撃はいまだに忘れられない。ようやく復活できて大変うれしく思います。横須賀のアイデンティティーの 1 つと思っていますので期待しています」とした。