智弁和歌山の新たな挑戦:選抜準優勝から学び、春季大会で成長を目指す
智弁和歌山高校野球部が選抜大会での準優勝を糧に、春季大会での新たな成長を目指す挑戦を紹介。

智弁和歌山の新たな挑戦
2025年3月の選抜大会で準優勝を果たした智弁和歌山高校野球部。大会後初の公式戦である春季近畿地区高校野球和歌山県予選2回戦で、6-0で箕島高校を下し、勝利を収めました。この勝利は、チームが選抜大会での経験を活かし、新たな成長を目指す第一歩となりました。
エース不在の中での戦い
選抜大会で5試合すべてに先発し、計31回余りを投げたエース右腕の渡辺颯人(3年)は、今大会ではベンチメンバーから外れています。これは、けがや体調不良によるものではなく、中谷仁監督の戦略的な判断によるものです。中谷監督は、「チームとして進化を求めるときに、渡辺1本では、というところがある」と語り、投手陣全体の成長を促す道を選びました。
宮口龍斗の台頭
この日の先発を務めたのは、選抜大会で渡辺と勝ちパターンを形成し、抑えを担った右腕の宮口龍斗(3年)でした。宮口は6回無失点、毎回の8奪三振と好投し、四死球なしで二塁すら踏ませない快投を見せました。選抜大会では4試合に救援したものの、防御率は4点台と結果を残せなかった宮口ですが、大会後は自ら中谷監督にアドバイスを求め、上半身をねじっていたフォームを修正し、制球とスピードの両立を目指しています。
中谷監督の評価
宮口の投球内容について、中谷監督は「『速い球を放りたい』から、『チームを勝たせる投球をしたい』にちょっと変わったなと思う。すごく安心して見られた」と評価しました。今大会で背番号1をつける宮口は、「本当の『1』ではないのは自覚している。夏はしっかりとれるようにしたい」と意気込みを語りました。
今後の展望
半月前の選抜大会での悔しさを糧に、智弁和歌山は春季大会での新たな成長を目指しています。投手陣の育成とチーム全体の進化が、今後の活躍の鍵となるでしょう。