京都記念の波乱を制した立役者たち
京都記念は逃げ先行有利のレース。14 年と 22 年に伏兵が逃げ切り、高額配当を呼んだ。今年はどんなレースになるか注目したい。

京都記念:逃げ先行有利のレース
京都記念(4 歳上・GII・芝 2200m)は、どちらかといえば逃げ先行有利のレースです。10 年以降の勝ち馬 15 頭のうち、実に 10 頭が 3 角 3 番手以内、13 頭が同 5 番手以内でした。
14 年:デスペラードが逃げ切り勝ち
14 年の京都記念には不動の主役がいました。2 年前の三冠牝馬であり、前年秋にはジャパン C を制していたジェンティルドンナです。単勝オッズは 1.6 倍で、多くのファンが「堅い軸馬」と考えていたことは間違いないでしょう。レースでは大本命らしく好位を追走し、理想的な立ち回りから抜け出すだけと思われましたが、まさかの失速で、自身初の掲示板外となる 6 着に沈みました。
一方、勝利を収めたのは 6 番人気、単勝 34.3 倍のデスペラードです。横山典弘騎手に導かれて前半 1000m63 秒 7 のスローペースを刻みます。4 角ではトゥザグローリーに前に出られたかと思いきや、直線に向いて再加速します。先頭を奪い返すと、外から迫るトーセンラーを 3/4 馬身抑えて押し切ってみせました。振り返れば前々走のステイヤーズ S を制し、前走の有馬記念で 7 着に健闘していた実力馬でした。多くのファンが「人気の盲点だった」と気付いたのはレース後のことでした。
22 年:アフリカンゴールドが大波乱を演出
22 年はレース史上最高配当となる 3 連単 67 万円超えの大波乱となりました。その主役は単勝 51.5 倍、ブービー 12 番人気のアフリカンゴールドです。ジワッとハナに立つと、前半 1000m61 秒 7 のマイペースに持ち込みます。3 角から徐々にペースアップしましたが、直線に向いても脚色は衰えません。必死に追い上げを図る後続を寄せ付けず、まんまと逃げ切ったのです。
今年の京都記念はどうなる?
今年の京都記念はどんなレースになるのでしょうか。逃げ馬はしっかりチェックした上で、発走のときを心待ちにしたいところです。