琴桜、名古屋場所に向けて順調な仕上がり 王鵬ら相手に12勝3敗で2度目の優勝へ
大相撲の大関琴桜が名古屋場所に向けて順調な仕上がりを見せ、王鵬ら相手に12勝3敗の好成績を収めました。2度目の優勝を目指す琴桜の闘志に注目です。

大相撲の大関琴桜(27=佐渡ケ嶽)が、名古屋場所(13日初日、IGアリーナ)に向けて、順調な仕上がりを披露した。8日、名古屋市の部屋で、出稽古に来た前頭王鵬、十両錦木、弟弟子の前頭琴栄峰と連続15番取って12勝3敗。暑い屋外の稽古場で、大粒の汗をかきながら右四つからの寄り、組み止められなくても突き、押しで次々と白星を重ねた。流れで肩透かしぎみにいなすことはあっても、ほとんど引く場面はなく、前に出る圧力とスタミナに磨きをかけた印象を残した。
稽古後は、この日が22歳の誕生日だった琴栄峰をいじりながら祝福するなど、状態の良さを示すように明るかった。琴栄峰に話しかけているタイミングで、荷物を届けに来た大型トラックが部屋宿舎に。琴桜が「トラック1台分のプレゼントが届いたぞ」と言うと、周囲にいた錦木やファンらは大笑い。元付け人の節目の日を、さりげなく周囲に知らせて、なごやかな雰囲気と祝福ムードをつくり出す気づかいを見せていた。
現在の状態について「ボチボチ」と、落ち着いて話したのは、調整が遅れているわけではなく、焦りがない裏返しでもあった。豊昇龍、大の里の両横綱とともに、優勝争いを期待される立場だが「それを常に考えてやっている」ときっぱり。「まあ、なるようにしかならないですから。自分を信じてやるしかないし」。今年に入ってからの3場所は5勝、8勝、8勝にとどまっている。昨年九州場所に続く2度目の優勝へ、静かに闘志を燃やしていた。