センバツ大会歌「今ありて」の最後の合唱
神戸山手女子高校は 4 月から男女共学となり、校名も変わる。選抜高校野球大会の開会式で歌い継がれる大会歌「今ありて」の合唱を担当する同校は、70 年間続いてきた伝統を最後に飾る。

センバツ大会歌「今ありて」の最後の合唱
神戸山手女子高校(神戸市中央区)は 4 月から男女共学となり、校名も変わる。1955(昭和 30)年から合唱を担当して 70 年。ソプラノ、アルトによる 2 部合唱の「今ありて」は 18 日にフィナーレを迎える。
センバツに大会歌が登場したのは 31 年の第 8 回大会だ。「今ありて」は 3 代目で、第 65 回大会(93 年)の開会式で入場行進曲としてデビューした。神戸山手女子では 53 年から週 1 回の「全校コーラス」の時間をつくり、大会歌は校歌と並び課題曲として練習している。甲子園での合唱を楽しみに「センバツ常連校」に入学してくる生徒も少なくない。
同校は 4 月、ジェンダーレスとグローバルを軸にした共学の「神戸山手グローバル高校」となる。平井正朗校長は「国際都市・神戸から、日本人だけではなく国際色豊かな男女の生徒たちによる合唱を甲子園での新たな歴史の幕開けとして発信していきたい」と話す。
練習に取り組む近藤かりんさん(2 年)は「先輩たちの思いを受け継いだ最後のコーラスが私たちで良かったと思ってもらえるように頑張りたい」。鷲尾柑奈(かんな)さん(同)は「男子の声が加わってどれほど歌に厚みがでるのか楽しみ」と共学後の春も待ちきれない。
卒業生で、今は音楽科教諭を務める松田恭子さんは「形は変わっても気持ちや誇りは変わることなく未来に向かってほしい」と語る。
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