関東第一・高橋徹平、早くも中央大学でチャンスを得ている
第 106 回全国高校野球選手権大会で準優勝を果たした関東第一(東東京)のキャプテン・高橋徹平が、中央大学のキャンプに参加し、実戦では中軸を任されることもあった。

高橋徹平、早くも中央大学でチャンスを得ている
昨年の甲子園で活躍した選手たちが、早くも大学のユニホームに袖を通してチャンスを得ている。第 106 回全国高校野球選手権大会で準優勝を果たした関東第一(東東京)のキャプテン・高橋徹平もその一人。中央大学のキャンプに参加し、実戦では中軸を任されることもあった。
高橋徹平の持ち味
鹿児島県でキャンプを張る大学・社会人チームに加えて、プロも参加する交流戦「薩摩おいどんリーグ」で、高橋の〝らしさ〟が詰まった打席があった。3 月 1 日、中央大にとってリーグの最終戦だった福岡ソフトバンクホークス 3 軍との一戦。1-1 で迎えた五回 2 死満塁の第 3 打席で、1 ボールからフルスイングすると、左中間に大きな飛球が上がった。レフト重松凱人の好守に阻まれたものの、関東第一時代からの持ち味だった〝飛ばす力〟は、大学でも十分に通用することを示した。
清水達也監督の期待
清水達也監督は「(ホークス戦で)1 番を打った青木勝吾(中央学院)と高橋は最初から使おうと思っていました」と期待値の高さをうかがわせた。「違うステージの人たちと、この時期に試合ができることはありがたいです。その中で若い選手が試合に出て、結果を出してくれたので、すごくいい体験ができました」
高橋徹平の課題
関東第一の頃は、通算で 60 本を超えるホームランを放った。特に昨夏の甲子園準々決勝で東海大相模(神奈川)の大型左腕・藤田琉生(現・北海道日本ハムファイターズ)から、左中間へのソロホームランで均衡を破った姿は記憶に新しい。甲子園後の国民スポーツ大会では木製バットでの豪快アーチも。「飛ばすことに関しては、大学生にも引けを取らない」と清水監督は評価する。一方で、昨夏の甲子園でも計 5 試合を戦い抜いて 18 打数 3 安打だったように、〝確実性〟には今も課題を残している。
高橋徹平の今後
早くも多くのチャンスをもらえているのは「野球選手は試合に出ていかないと、うまくならない」という清水監督の方針も大きいだろう。高橋にとっては守備の面でも、現状を把握する上で大事な実戦の機会になっているようだ。ホークス 3 軍戦では 2022 年秋のドラフト 1 位、イヒネ・イツアが放った強烈な打球を処理しきれない場面があった。「前日も 1 個エラーをしているので、守備の面でももっと確実性を上げないと、試合には出られないと思います」。高校 3 年目は反発性能を抑えた新基準のバットが採用されたことで、守っている際は打球のスピードがそれまでと比べて落ちていた。木製バットの芯でとらえた鋭い打球に慣れることも、今は求められている。