夏の甲子園、新たな暑さ対策で選手と観客の快適性を追求
2025年夏の甲子園大会では、新たな暑さ対策として4試合日の2部制を導入。選手と観客の安全と快適性を確保するための取り組みを詳しく紹介。

2025年の夏の甲子園大会では、新たな暑さ対策として、4試合日の2部制が導入されることが決定しました。日本高校野球連盟と朝日新聞社は、大阪市内で行われた第107回全国高校野球選手権大会の第1回運営委員会で、初めて夕方に開会式を実施し、開幕試合をナイターで行うことを発表しました。
2部制の導入
昼間の暑さを避けるため、試合開始時間を午前と夕方に分ける「2部制」が、4試合日で初めて導入されます。日本高野連の井本亘事務局長は、「全日程での2部制導入が理想だが、現状では不確定要素がある。昨夏に3試合日で2部制を導入し、一定の効果があったため、今回は4試合日での結果を見て検証したい」と語りました。
日程の変更
大会は従来よりも1日増の18日間となり、日程に余裕ができたことで、例年は3試合を行っていた開幕日の試合数を1試合に減らしました。開会式は暑さのピーク時間帯を避け、午後4時にスタートさせます。
試合の実施
2部制は昨夏、開幕から3日間の3試合日に限っていましたが、今夏は大会第6日までの間の4日間に午前の部と夕方の部で2試合ずつ実施します。8月11日以降は2部制は採用しません。午前の部で午後1時45分を過ぎた場合は継続試合を適用し、試合再開は午前開始の2試合のみとします。
クーリングタイムの短縮
五回終了時に水分補給や体を冷やすための「クーリングタイム」は2分短縮し、8分間とします。大会主催者は、「初戦に体調不良者が発生しやすいというデータがあり、各校の初戦をできるだけケアできるようにした」と狙いを語りました。
入場料金の改定
2部制による経費の増加などを見込み、入場料金の値上げを発表しました。中央指定席は、2部制試合日で午前と夕方の部に分けて販売する入場券を500円増の2500円、その他の日程の1日券を600円増の4800円とするなど各席で料金を改定しました。一方、子ども料金は据え置き、または一部で値下げし、これまで小学生までだった対象を中学生までに広げます。