阪神・才木浩人、ジェット風船復活で快投！4 回無失点

阪神・才木浩人投手（26 歳）が 3 月 9 日、巨人戦とのオープン戦（甲子園）に四回から登板し、4 回 1 安打無失点と好投した。実証実験としてジェット風船が甲子園に 6 年ぶりに帰ってきた日に、才木は快投を披露した。

試合は 2－8 で阪神が敗れたが、ホーム開幕となる 4 月 1 日の DeNA 戦（京セラ）に向けて、阪神の右腕が上昇気流に乗っている。

甲子園が黄色に染まっていく中、才木は集中していたが、普段は聞こえないはずの歓声も耳に届いたという。ジェット風船がスタンドで揺れる中、背中を押してくれるような気がしたという。

才木は目標の 4 イニングを投げ終えベンチに向かうと、その快投を祝うかのように名物が飛ばされた。

「すごい久々っすよね。懐かしいなって感じはしました。終始、音が鳴っていたんで。うるさいなと思って（笑）」

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、2020 年シーズンから中止されていたジェット風船の実証実験が行われ、6 年ぶりに復活した。

四回から 3 番手で登板していた才木は七回先頭の岡本から 2 個目の三振を奪うなど、3 人で片付けた。静電気の影響などでパンパンと風船が割れてしまう音も楽しみながら、安打は五回にオコエに許した中前打のみにとどめた。

4 万 1839 人のファンが詰めかけた。観衆が実数発表となった 2005 年以降、甲子園でのオープン戦最多となった。

藤川監督はジェット風船について「非常にうれしい瞬間。頑張ろうと、元気が出ました」と感謝した。

誰もがメモリアルデーを勝利で飾りたいところだったが、先発した西勇が三回途中 8 失点（自責 7）と大炎上。打線も田中将に 3 回 2 安打 1 失点の好投を許すなど元気がなかったが、負の流れを止め、ラッキーセブンへ、機運を高めたのは最速 152 キロを計測した才木だった。

登板した直後に岡本が代打として登場したときには「俺のときに出んなよって思った」と屈託なく笑った。

昨季の対戦では 22 打数 7 安打（打率・318）。「岡本さんは巨人の軸になる選手。シーズンでも、しっかり抑えるようにやっていきたい」。

2 打席とも打球を前に飛ばさせず、指揮官は「しっかりと自分の間合いに引き込んでくれた」と右腕を称賛した。

次回登板は 3 月 16 日に行われる MLB プレシーズンゲーム・ドジャース戦（東京ドーム）が有力。才木は「メジャー打線を相手にできる機会ってなかなかない。すごく楽しみ」と胸を高鳴らせる。