ウィンブルドン2025:機械判定トラブルが物議を醸す!パブリュチェンコワの怒りと勝利の軌跡
2025年ウィンブルドンで起きた機械判定トラブルが試合の行方を左右。パブリュチェンコワの怒りと勝利の裏側に迫る。

ウィンブルドン2025:機械判定トラブルが物議を醸す
2025年7月6日、ウィンブルドン女子シングルス4回戦で、世界ランク50位のアナスタシア・パブリュチェンコワが同51位のサラ・カルタル(イギリス)を7-6 (7-3), 6-4のストレートで下し、9年ぶり2度目のベスト8進出を果たしました。しかし、この試合では重要な局面で機械判定が作動しないというトラブルが発生し、物議を醸しました。
トラブルの詳細
第1セット第9ゲーム、パブリュチェンコワがゲームポイントを迎えた場面で、カルタルのショットがアウトと思われましたが、ウィンブルドンが今年から導入したエレクトロニック・ライン・コール(電子線審)が作動しませんでした。主審もアウトの可能性があると判断し、ポイントを中断させました。リプレーを確認すると明らかにアウトであったものの、主審はポイントのやり直しを決定しました。
パブリュチェンコワの怒り
このトラブルにより、パブリュチェンコワは「彼女は地元の選手だから何とでも言える。私はあなたたちにゲームを盗まれた」と怒りを露わにしました。しかし、彼女は気持ちを切り替え、第10ゲームでブレークバックに成功し、その後のタイブレークを制して第1セットを奪取しました。第2セットでは2度のブレークを果たし、ストレート勝ちを収めました。
試合後の会見
試合後の会見で、パブリュチェンコワはトラブルの場面を振り返りました。
「最初はボールがとても長く見えたから、本当に混乱した。プレーしようとしたが、かなり長くて、プレーするのも難しかった」
「システムがダウンしていたので、判定を待っていたが、ボールがインかアウトかと言われるだろうと思っていた。ところが代わりに『リプレイ』と言われた。特にあの瞬間は、とても困惑した。試合の非常に重要な瞬間だった」
「私は違う判定を予期していた。主審が主導権を握ることもあると思っていた。だから主審の席に座っている。主審はボールがアウトだったと言っていた。私はアウトになるだろうと思っていたが、そうはならなかった」
「インかアウトとコールするかもしれないと思っていた。しかし、代わりにリプレイと言われた。彼女が地元出身だから何か特別だったのかは分からないが、確かにあの場面は重要な瞬間だった」
「(試合後)説明を受けた。でも繰り返しになるが、システムダウンだと言われた。人為的なミスだ。誰にでも、いつでも起こり得ることだと理解している。でも、これは大きな試合で、大きなイベント。電子線審を導入し、多大な投資をしてきたわけだから、より良い判断を下すために、何か別の方法を検討する必要があると思う」
「(もし負けていたら)『ウィンブルドンが嫌いで、二度とここには来ない』と言っていたでしょう(笑)。いつも負けたときに言うように『芝生もウィンブルドンも嫌い』と言っていたでしょうね」
今後の展望
パブリュチェンコワは、準々決勝で第13シードのアナスタシア・アニシモワ(アメリカ)と対戦します。アニシモワは4回戦で第30シードのリュドミラ・ノスコバ(チェコ)を下して勝ち上がりました。
結論
この試合は、テニスの試合における技術の重要性と、その限界を浮き彫りにしました。今後の大会では、より信頼性の高い判定システムの導入が求められるでしょう。