元横綱白鵬・宮城野親方の退職決定!相撲協会の慰留も及ばず
元横綱白鵬・宮城野親方が日本相撲協会を退職。協会の慰留も及ばず、角界を去る決断を下した。

宮城野親方の退職決定
大相撲で史上最多45度の優勝を誇る元横綱白鵬の宮城野親方(40)が、日本相撲協会を9日付で退職することが2日、決定した。協会が2日に東京・両国国技館で開いた臨時理事会で、9日付の退職届の受理を容認した。
協会の慰留努力
協会側は今年11月の九州場所後の部屋再開を提案し、伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)らが何度も慰留したものの、退職の意思は固かったという。故郷のモンゴルに滞在中の宮城野親方は今週中に帰国予定で、近日中に会見を開く見通し。
過去の不祥事
昨年2月に元幕内北青鵬(引退)の弟弟子へのいじめが発覚し、さらに通報義務違反、協会調査の妨害など“罪状”が増加。師匠を剝奪され、同年4月に部屋が閉鎖され、伊勢ケ浜部屋預かりの措置を受けた。
新たな挑戦
今年3月11日の誕生日には「40歳はモンゴルで意味のある年齢。新しいことにチャレンジし、物事に耐える力がつく」と語っていた。この頃には退職の意思が固まっていたという。
協会の対応
協会の説明では、7月に伊勢ケ浜部屋を照ノ富士親方(元横綱)が継承することに伴い、八角理事長(元横綱北勝海)から「今後は浅香山部屋で預かること、準備期間も踏まえ、預かりの解除を11月場所後とすること」と指示が出た。
伊勢ケ浜親方の報告
伊勢ケ浜親方は「何度も説得し、慰留を試みたが、本人の意思が固かった」「慰留できず申し訳ない」と報告。宮城野親方、弟子の希望を踏まえ、力士は継続して伊勢ケ浜部屋に所属する。伊勢ケ浜親方は宮城野の名跡を継承し、参与として協会に残る。
八角理事長のコメント
協会によると、八角理事長は「大変残念だ。残念だが受理するしかない」と語ったという。
今後の展開
宮城野親方がやや“格好悪く”映る協会の発表。同親方は3日の父ムンフバトさん(2018年死去)の顕彰式出席のため、モンゴルに滞在中。帰国後に予定される会見で、反論や異論は出されるのだろうか。
宮城野親方の経歴
宮城野 翔(みやぎの・しょう=本名白鵬翔、元横綱白鵬)1985年3月11日、モンゴル・ウランバートル出身。01年春場所初土俵。07年名古屋場所で第69代横綱に昇進した。10年に横綱双葉山に次ぐ史上2位の63連勝。優勝45度、通算1187勝などの史上1位記録を樹立した。横綱在位は最長の84場所。19年9月に日本国籍取得。21年9月に現役引退し、22年7月に部屋を継承。弟子の不祥事により、24年4月から力士らとともに伊勢ケ浜部屋に所属。旧名ムンフバト・ダバジャルガル。