近大相撲部・浦山が音羽山部屋入門会見 夏場所で朝乃山と対戦か
近大相撲部の浦山秀誠が、大相撲音羽山部屋への入門会見を行いました。夏場所でのデビューを目指し、同郷の先輩・朝乃山と対戦する可能性もあります。

学生相撲の名門、近大相撲部の主将で昨年の学生選手権 8 強だった浦山秀誠(うらやま・しゅうせい、22)の大相撲音羽山部屋への入門会見が 4 日、東大阪市の近大内で行われた。
師匠となる元横綱鶴竜の音羽山親方(39)も同席した。幕下付け出し資格を得ており、理事会での承認をへて、夏場所(5 月 11 日初日、東京・両国国技館)でのデビューを目指す。
183 センチ、165 キロの堂々たる体格を武器に「前に出る相撲」を突き詰めていく。音羽山親方は「前にどんどん出る魅力がある。そこに技術を加えて、もうひと皮もふた皮もむけていけば、関取に上がれると期待している」。浦山も「(音羽山親方は)自分に足りない技術の部分でたけている。そこをたくさん吸収できれば」と意欲的に話した。
大相撲への進路を決めたのは昨年夏ごろ。それまでは教職の道に進み、8 年前に亡くなった父の英樹さんの後を継いで、高校相撲部の指導者に定めていた。
昨年春、音羽山親方との出会いもひとつの転機となった。親方が「将来はどうしたいんだ」と聞き、浦山は「力士を育てたい」。その言葉を聞いた音羽山親方が「だったら大相撲でもできるじゃないか」と導いた。
浦山は「何度か親方と話をして相撲も人間的にも成長できると思った。父が(自身の母校でもある富山商の)たくさんの生徒を育て、自分もそこにあこがれていたが、挑戦したいと。たくさん考えた中で大相撲に入りたいと決めた」。
富山県出身では人気力士の大関経験者、朝乃山(高砂)がいる。6 年前、夏場所での初優勝時は地元ですさまじい盛り上がりを肌で実感した。その朝乃山は今場所が休場明けで三段目からの再スタート。浦山が幕下付け出しでデビュー予定の夏場所でいきなり対戦する可能性もあり、「小さいころから胸を借りてきた。当たることがあれば勝ちたい」と力強く言った。
その朝乃山が常に目標となる。「朝乃山関での地元の盛り上がりを知っている。それ以上の活躍、朝乃山関を超えたい思いはあります」。大相撲への挑戦を報告した朝乃山からは「頑張れ」と激励されたという。「大相撲の力士になりたい思いはあった」という父の遺志も受け継いでの挑戦。「1 日も早く関取になりたい」と奮い立った。