大の里が二所ノ関親方に稽古をつけてもらう
大相撲春場所に向け、大の里が二所ノ関親方の胸を借りてぶつかり稽古を行いました。稽古後、大の里は「感謝しかない」と頭を下げました。

大の里が二所ノ関親方に稽古をつけてもらう
大相撲春場所(3月9日初日・エディオンアリーナ大阪)へ向け、大の里(二所ノ関)が茨城・阿見町にある部屋で16日、師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)の胸を借りてぶつかり稽古を行った。兄弟子の十両・白熊と20番で16勝をあげ、へとへとになったところで、同親方が土俵に向かう。「明日(17日)休みなんでちょっと厳しくやろうかな」と不敵な笑みを浮かべた。
大の里は元横綱の胸に185キロの巨体をぶつけたが、押し切れない。何度も転がされ、砂まみれになった。なかなか立ち上がれないでいると、同親方から「早く」と発破をかけられた。最後は息も絶え絶えで稽古を終えた。それでも、昨年11月の九州場所前以来の直接指導で「相当負荷がかかるが、やはり身になるものはある。感謝しかない」と頭を下げた。
初場所前は絶好調だったが、まさかの10勝5敗。一方で大関だった豊昇龍(立浪)が優勝し、横綱昇進で先を越された。「目の前でああいう姿を見てしまうと、何しているんだという気持ちになる。この番付(大関)である以上、次の番付を目指すためにも、稽古をしっかりしないといけない」と悔しさを胸に秘めている。この日も白熊と相撲を取って追い込み20番。テーマを持って相撲を取っており、土俵脇にあるタブレット端末(i―pad)をのぞき込む場面もあった。
11日の大関昇進披露宴(グランドプリンス新高輪)後から毎日稽古を行う特訓の日々。それでも「今は追い込むだけ追い込む。大阪に入ると色々(行事など)あるので、いまのうちに追い込んでおきたい」。大関昇進後は土俵外の仕事も多く、戸惑いもあった。春場所で3場所目となり、ペースをつかんできたようだ。横綱審議委員会による推薦内規には「2場所連続優勝か、それに準ずる好成績」。最高位へ向けてまずは春場所制覇に照準を定める。