2025年5月17日、東大阪市花園ラグビー場でリーグワン1部のプレーオフ準々決勝が行われ、コベルコ神戸スティーラーズが静岡ブルーレヴズを35－20で下し、今季初勝利を挙げた。この試合の鍵となったのは、スティーラーズのスクラム戦術だった。

スクラムの変化が勝敗を分けた

試合開始早々、スティーラーズはブルーレヴズのスクラムに対して積極的なアプローチを見せた。特に右PRの山下裕史が対面との掴み合いで優位に立ち、3回目のスクラムでブルーレヴズを崩すことに成功。このプレーが試合の流れを決定づけた。

山下裕史の活躍

山下は試合後のインタビューで、「先週の敗戦を踏まえ、この1週間で徹底的に準備を重ねた。今日はその成果を出すことができた」と語った。彼のプレーはスティーラーズの勝利に大きく貢献し、試合の流れを自陣に引き寄せるきっかけとなった。

ブルーレヴズの苦戦

一方、ブルーレヴズはスクラムで苦戦を強いられ、前半からプレッシャーをかけられる展開が続いた。藤井雄一郎監督は「プレッシャーをかけられ、選手たちがナーバスになってしまった」と振り返り、スクラムの崩れが敗因の一つとなったことを認めた。

スティーラーズの勝利への道

スティーラーズは前半終了時点で17－10とリードし、後半も攻撃を続けて24－10と大きく引き離した。ブルーレヴズは後半に反撃を見せたが、スティーラーズの堅守と渡邉隆之の活躍により、最後までリードを守り切った。

今後の展望

この勝利により、スティーラーズはプレーオフの次のステップに進むことが確定。共同主将のブロディ・レタリックは「プレッシャーをかけ続けることが勝利の鍵だった」と語り、今後の試合に向けて意欲を見せた。

この試合は、スクラムの重要性と戦術の変化が如何に試合の結果を左右するかを如実に示すものとなった。今後のリーグワン1部の行方にも注目が集まる。