9 年ぶり出場の安藤駿介、反省と収穫
川崎フロンターレの GK 安藤駿介が 9 年ぶりに公式戦に出場し、完封勝利に貢献。出場を控え、心境や準備について語る。

川崎フロンターレに所属する GK 安藤駿介は 2 月 18 日に行われた AFC チャンピオンズリーグエリート(ACLE)リーグステージ第 8 節のセントラル・コースト・マリナーズ戦に先発出場し、2-0 の完封勝利に貢献した。
川崎の下部組織出身の守護神にとっては、2016 年 5 月 25 日のナビスコカップグループステージ最終節の仙台戦(2-1)以来、実に 9 年ぶりの公式戦出場だった。
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9 年と言えば義務教育が始まり、終わるだけの期間だ。前回、試合に出場した当時 26 歳だった安藤だが、現在は 34 歳となっている。先発を前日に聞いたという安藤は、その時の心境について「すごく久々なんですけど、背伸びせずにやろうかなというのと、自分がやってきたこと以外は出ないと思うので、それを 100 出せればいいかなと思っていました」と語った。
2013 年シーズンに湘南ベルマーレにレンタル移籍した以外は、ずっと川崎で出場機会を待ち続けた。「長かったですけど、自分のなかのこだわりで、このチームでずっとやり続けてきたことが、今日の試合につながった。どこかに行って帰ってきてではなく、ずっとここでやり続けてチャンスをもらえたことが、自分にとっては大きかった。とにかく自分がやれることはやる。やれることを 100%でやれば、良い準備は必然的にできると思うので、そこは怠ることなくやってきたつもり。あとはこうやってチャンスがある時に、自分が怪我をしたり、体調不良だったりしてチャンスを逃すことがないようにと思っていてそれができたのは良かったです」と、この期間、手を抜くことなく出番を待っていたと語った。
チームのいじられ役でもあるベテランは、ジムで音楽が途切れた時などは、後輩たちに自身のチャントを流されることもあり、この試合の前にも年下の選手たちから「久々に(本物の)チャントが聞けるわ!」「いよいよデビューだ」などとイジられたりもしたという。だが、同時に常に手を抜かずやってきた安藤の大事な試合を、無失点で終えることへのモチベーションも高まっていた。
安藤自身も 90 分プレーしたからこそ、感じられた反省もある。「あまり軸足が入っていかなくて、(ゴールキックは)飛距離が出なくてチームにちょっと迷惑をかけてしまった。ゲーム体力だったり、90 分出たのも前回の試合ぶりなので、しっかりまた練習して、そういう隙を見せないプレーヤーになっていきたい」と、あらためて課題を口にした。