【RISE】荒汐部屋での出稽古を終えて。那須川龍心はぶつかり稽古に「息が止まる感じでした」、白鳥大珠「本当にしんどかった」、GUMP「身体の強さを見習いたい」
力士たちが大相撲・荒汐部屋での出稽古を終え、感想を語る。

力士たちの出稽古と感想
2025 年 3 月 29 日(土)に東京・両国国技館で行われる『RISE ELDORADO 2025』に出場する TEAM TEPPEN の白鳥大珠、那須川龍心、GUMP が 2 月 17 日(月)に大相撲・荒汐部屋に出稽古を行った。朝稽古の見学から始まり、まわしを着けて相撲の基本である四股踏み、すり足での移動を学び、実際に相撲をとり、ぶつかり稽古も行うなど、朝 8 時から 11 時近くまでみっちりと相撲を体験した。
その後はちゃんこ鍋を囲みながらの合同取材に応じた。那須川は「こういう体験・経験が出来たので、経験が何事も大事なのでこういうのも格闘技に活かせると思うし、後々活きてくると思います」と感想を述べ、身体の使い方が上手いと褒められたことを「嬉しいです」と喜んだ。
白鳥は「格闘技、アスリートも全部そうですが、足腰が大事だと改めて認識させられました。ぶつかり稽古をやらせてもらって本当にしんどかったです。脳に酸素が回ってなかったです。僕らの階級は世界の選手がみんな身体が強いので、来させてもらってジムに戻っても活かせるトレーニング方法を新しく取り入れることが出来ました」との感想。「足腰が強くなればもっと倒せるようになると思うので、凄くいい経験になりました。邪魔にならない時間があればまた来させていただきたい」と、今後も学びたいとする。
12 月に行われた『GLORY RISE FEATHER WEIGHT GRAND PRIX』の 1 回戦で、ペットパノムルン・キャットムーカオ(タイ)に敗れ身体の強さの違いを感じたという白鳥は「相撲は国技というのもあるし、自分がやる前に観させていただいて、身体の使い方を見させてもらって勉強になりました。ペッチもそうですが身体の強さは誰が見てもはっきり分かる強さだと思うので、周りが見て分かる強さが必要だと思いますね」と、世界と戦っていく上でのヒントを得た様子。
GUMP は「マジで初めての体験やったので、生で見たのも初めてで実際やってみたら感じることもいっぱいありました。両国で試合をするので、そういう相撲の本場で試合するにあたって経験できたのがいいなあと思います。身体の強さとか見習いたいです」とした。
初めてまわしを巻いた感想を聞かれると、那須川は「自分で見て、似合わなさすぎて笑っちゃいました。キックパンツとはまた違うというか」、GUMP は「マジで巻いたら気合い入りますね」、白鳥は「気が引き締まります。出るのが恥ずかしかったです。俺、細いなって。細すぎて何周も回して長さが最後合わなくて何回もやり直してもらいました」とそれぞれの感想。
ぶつかり稽古ではなかなか力士を動かすことが出来ず、「マジかよと思いました」(GUMP)、「息が止まる感じでした」(那須川)、「自分が弱いなってことでもなく、悔しくもなく納得させられましたね。少しでも力があるくらいは思わせたい気持ちで押したんですが、自分が弱かったです」(白鳥)と圧倒的な体力差を感じたという。
土俵に立った感想は、「やったことないけれどコケたくない、出されたくないと思いました。リングとは全然違いましたね」(GUMP)、「雰囲気が違いました。立った瞬間の雰囲気も違って。稽古が終わった時に神聖なものだと感じました」(那須川)、「神聖な場所ですね。無駄が一切ない。無駄な会話もないし、そういう部分でも学べるところがありました。改めて教わる立場なので。この後ジムに行くけれど気持ちが違う感じがします」(白鳥)と、新鮮な気持ちになったと声をそろえる。
打撃系と組み技系の違いをどう感じたか、との質問に白鳥は「まず立ち方、スタンスが全然違いました。踏ん張るための立ち方も違うので」、那須川は「ケツがつりそうになりました」と笑った。
那須川弘幸 TEPPEN GYM 会長は「見てると身体の使い方は一緒。相手をどう崩すか。当たり方を変えたりとか、格闘技全般、身体の使い方が一緒なんですね。ステップを使ってる人は強い。プッシュにしても背中の筋肉で抑えるけれど、足を移動させて切り替えたりとか、細かいところが出来る人は出来るので、そういう見えない技術、それを使えている人は強い。皆さんアスリートですね。相撲というものを初めて知ったんですが、同じ土俵で戦っていると感じました。めちゃくちゃ学べました」と語った。
兄・那須川天心と試合が続く(天心は 2 月 24 日)龍心は「自分はつなげてもらう立場なので負けられないのもあるし、そこも比べられることになるので、そこを倒すことによって逆にプレッシャーをかけたいですね。天心にプレッシャーをかけたいです」と、格上のクマンドーイ・ペッティンディーアカデミー(タイ)を倒して兄にプレッシャーをかけたいとする。
格上相手に戦う心意気を若元春らから聞いた那須川は「相手は格上と呼ばれているし、不利なので、ひとつのことに集中して自分のやることを明確にしてリングに上がりたいと思います」、白鳥は「タイトルマッチで相手より評価的には自分の方が上ですが、気持ち的にはペッチ戦同様、いやそれ以上で自分が挑戦する気持ちで今回は行きたい」、GUMP は「リザーブマッチですけれど、向こうの選手の方がランキングは上なので格上やと思うけれど僕の方が全然強いので、気持ちで挑みたい」とそれぞれ答えた。
また、那須川会長からリングに上がった時に四股パフォーマンスをやろうと提案されると、那須川は「やろうと思います」、白鳥も「いいなと思いました。タイトルマッチなので、相撲は日本の国技でもあるし、ハマるかなと思います」と 2 人とも乗り気だった。