ブラジル代表内定の米村選手、WBC への意気込み
独立リーガーの米村ダニエル選手が、ブラジル代表に内定。日本とブラジルの国籍を持つ米村選手は、野球を始めた小学生の頃からイチロー選手らに憧れて育った。


ブラジル代表内定の米村選手、WBC への意気込み
2026 年に開催される野球の国・地域別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック」(WBC)出場を目指すブラジル代表に、独立リーガー「北海道フロンティアリーグ」(HFL)の米村ダニエル選手(33)が内定した。球界関係者によると、日本の独立リーガーの代表入りは異例という。3月の予選ラウンドに向けて米村選手は、「選ばれれば自分のベストパフォーマンスを出す」と意気込んでいる。
日本の野球学ぶ
サンパウロ出身の米村選手は日系3世の母と日本人の父の間に生まれ、日本とブラジルの国籍を持つ。野球は小学生の頃から始め、当時、米大リーグ(MLB)で活躍していたイチロー選手らに憧れながら育った。
強みを出したい
サンパウロ州立大を卒業後、豪州のアマチュアリーグを経て「世界一細かい日本の野球を学びたい」と、昨春から美唄ブラックダイヤモンズ(北海道美唄市)に選手兼通訳として在籍している。
右投げ右打ちで、内外野の全ポジションを守れる器用さを備えている。身長1メートル73、体重78キロと大柄ではないが、打撃はミート力の高さを生かして広角に打ち分ける。HFL1年目から安打を量産し、打率4割2分1厘、80安打、出塁率5割3分0厘といずれもリーグ最高の成績をマークした。
日本語やポルトガル語など4か国語を話せる強みを生かし、普段は、リモートワークで豪州の法律事務所のパラリーガル(法律事務職員)として働いている。チーム幹部によると、初めは不慣れだった内野守備も連日のノックでめきめき上達し「練習熱心。チームで一番年上だが1年間で一番上手になった」と評する。
初のフル代表入りは守備のユーティリティー性や人間性などが高く評価されたといい、近く正式発表される。チームが出場する予選ラウンドは中国などと対戦。優勝するか2位、3位のプレーオフで勝てば、来年3月の本戦に出場できる。
組み合わせ次第では日本と対戦も
懸命に走塁する米村選手(球団提供)組み合わせ次第では、既に本戦出場が決まっているWBC 前回覇者の日本と対戦する可能性もある。