【侍ジャパン】世代交代の波が押し寄せる中、源田から宗山へのバトンタッチはあるか
侍ジャパンに世代交代の波が押し寄せている。井端監督は若手選手の育成と発掘に力を入れており、特に遊撃手のポジションが注目されている。

井端監督、若手選手への期待と注目ポイント
日本代表を指揮する井端弘和監督(49)は 7 日のソフトバンク、巨人をもって 12 球団のキャンプ視察を終えた。来年 3 月に行われる第 6 回 WBC に向けては巨人・岡本、DeNA・牧、ヤクルト・村上ら前回大会にも招集された NPB 側のレギュラーメンバーに加え代表経験のない各球団の若手にも精力的に声を掛け目を凝らした。
若手選手の台頭
ソフトバンク・広瀬隆太内野手(23)、巨人・中山礼都内野手(22)、日本ハム・水谷瞬外野手(23)らフレッシュな新戦力が 3 月 5、6 日(京セラ)に行われるオランダとの強化試合の招集候補となっており井端監督も「新しいことを試せる最後のチャンス」とその狙いを語っている。
新戦力の育成と発掘
昨年 3 月の強化試合(欧州代表戦)では宗山塁内野手(明大=現楽天)、西川史礁外野手(青学大=現ロッテ)、金丸夢斗投手(関大=現中日)、中村優斗投手(愛知工大=現ヤクルト)の大学生 4 人を招集し、それぞれがドラフト 1 位でプロの門をくぐった。
井端監督の視点と課題
これまで 23 年夏の大学代表候補合宿で臨時コーチを務め、U12(12 歳以下)ワールドカップでも代表を率いた経験のある指揮官は常に「これからの日本を背負って立つ選手の育成」という長期的な視点を持ちながら新戦力の発掘に目を光らせている。
第 6 回大会での目標と難題
井端監督の任期は来年 3 月の WBC までだが、その選手選考の視点は競技としての「野球」が復活した 2028 年のロサンゼルス五輪への〝バトンタッチ〟を意識している。第 6 回大会で 2 度目の大会連覇、通算 4 度目の世界一を目指しながらロスでの五輪連覇も目指せる戦力の育成という難しいテーマを掲げながら次回 WBC のメンバー選考は行われることになる。
注目の遊撃手ポジション
なかでもひとつのポイントとなるポジションが遊撃手。前回大会では東京ラウンドの韓国戦で右手小指を骨折しながら、その後の決勝ラウンドを強行出場し、侍のセンターラインの要として日本の V 奪回に貢献した西武・源田壮亮内野手(31)の後釜問題だ。
源田壮亮の後釜として期待される宗山塁
今月 16 日で 32 歳を迎える 7 年連続ゴールデングラブ遊撃手は故障さえなければ、33 歳で迎える来年 WBC は問題がないとしても 35 歳で迎える 28 年ロス五輪となると状況は違ってくる。そこを想定して昨年 3 月の強化試合にフル代表招集した楽天・宗山(当時明大 3 年)には沖縄・金武キャンプで「当然(チームで)レギュラーで出てもらいたいし、ショートであれば守備だと思うので重点的に見たいと思う」と 1 年目からのレギュラーフル出場の〝ノルマ〟を課している。
世代交代への期待と注目
新人王候補・宗山の活躍次第では一気に源田からの世代交代となるのか。ベンチ入り選手枠の問題もあるだけに井端監督の決断が注目されるところだ。