2025年5月24日、NTTリーグワン準決勝でコベルコ神戸スティーラーズは東芝ブレイブルーパス東京に3-31で敗れ、決勝進出を逃した。この試合でWTB植田和磨は印象的なプレーを見せたが、トライを逃した悔しさを語った。

前半25分、スティーラーズは敵陣22mライン内でラインアウトのチャンスを得て、モールで前進。右のショートサイドに展開し、大外で受けた植田は相手2人のタックルを受けながらトライゾーンへのグラウンディングを試みたが、ボールが手からこぼれてしまった。

「ボールがスリップしてしまって、自分の責任です」と植田は悔しさをにじませた。しかし、彼のプレーは試合の流れを変える可能性を秘めていた。前半35分には、相手のトライゾーンへのキックに反応し、SOリッチー・モウンガとの競争になりながらボールをセーブし、ピンチを救った。

後半29分には自陣でボールを受けると、相手3人を振り切るランで約30mをゲインし、スタジアムを大きく沸かせた。

「ラン、フィジカルで前に出ることはできたので、その面では少し自信になりました。でもトライを取り切ることがこのレベルではできていないので、もっと結果が残せるようにしたいです」と植田は語った。

男子セブンズ日本代表の唯一の大学生プレーヤーとして2024年パリ五輪に出場した植田は、近大を卒業した今春からアーリーエントリーでスティーラーズに加入。4月12日の第15節・浦安D-Rocks戦でリザーブから出場し、リーグワン初キャップを獲得した。以降、プレーオフを含む5試合で先発からフル出場を続け、チーム内での評価と信頼を高めている。

今季はレギュラーシーズンで1本のトライを奪った植田。誰よりも自身が欲する「結果」を残すため、成長のスピードをさらに上げていきたいと意気込んでいる。翌週にはブロンズファイナルの舞台が待っている。