2025年5月13日、ピッツバーグ・パイレーツのエース、ポール・スキーンズは『MLB Network』の番組に出演し、来春開催されるワールド・ベースボール・クラシック（WBC）への参戦を明言しました。この発表は、野球界に大きな波紋を呼びました。

スキーンズは、今シーズン開幕から10試合に先発し、3勝5敗、防御率2.44、WHIP0.94と好調を維持しています。彼の実力は疑いようもなく、2大会ぶりの優勝を目指すアメリカ代表にとって大きな戦力となるでしょう。

しかし、メジャーリーガーがWBCに参加することにはリスクも伴います。WBCはMLBとは管轄が異なるため、出場選手は別途保険に加入する必要があります。これまでにも、怪我のリスクを懸念して出場を辞退した選手が多くいました。

それでもスキーンズが参戦を決意した背景には、前回大会の決勝戦で繰り広げられた大谷翔平とマイク・トラウトの名勝負がありました。スキーンズは『MLB Network』の番組「Off Base」で次のように語っています。

「前回大会の決勝を見た時、本当に凄かった。あの二人（大谷翔平とマイク・トラウト）の対決は、野球界で最高の瞬間だった。あれを見て、自分にそのチャンスが来たら、『絶対にやるぞ』と心に決めたんだ」

この伝説的対決は、現球界屈指の怪物右腕であるスキーンズをも刺激し、WBC参戦の決断を下させました。彼の参戦は、アメリカ代表の優勝に向けた大きな一歩となるでしょう。