九産大の右腕大嶋、自己最多5勝目も悔しさ残す|福岡六大学野球春季リーグ戦
九産大の大嶋柊が自己最多のシーズン5勝目を挙げるも、5失点に悔しさを隠せない。福岡六大学野球春季リーグ戦の詳細を紹介。

九産大の右腕大嶋、自己最多5勝目も悔しさ残す
2025年5月18日、福工大野球場で行われた福岡六大学野球春季リーグ戦第6週第2日、九産大は福工大に8-5で勝利し、2023年秋以来3季ぶりの全勝優勝を達成しました。
大嶋柊の奮闘
九産大のエース、大嶋柊(4年・西日本短大付)が先発登板。前回登板まで4試合を投げて23イニングでわずか1失点と抜群の安定感を誇っていた大嶋でしたが、この日は別人のような投球に。2点リードの1回には、西日本短大付高時代のチームメート、林直樹(4年)に2ランを打たれて同点とされ、その後も味方打線が追加点を挙げるたびに直後に同点とされる苦しい展開が続きました。
6回を投げて8安打5失点と苦しい投球内容でしたが、何とか勝ちはつけて自己最多のリーグ5勝目を挙げました。しかし、大嶋は「慎重になりすぎてしまった。守りに入って大事に行きすぎたと思います。決して優勝が決まって気持ちが緩んだわけじゃないですけど」と悔しさを隠せませんでした。最優秀防御率などのタイトルも逃し、「悔しい…」と声を絞り出しました。
チームを支えるエース
大嶋は持ち味の粘りを十分発揮し、同点とされながらも一度もリードを許さず、相手に流れを渡さない投球を見せました。最速は147キロですが、打者を圧倒する速球は投げられず、抜群の制球力と変化球とのコンビネーションで緩急を使った投球術を磨きました。4勝を挙げた水﨑康平(4年・沖学園)とともにチームを支えるエースとして、優勝に大きく貢献しました。
全国舞台でのリベンジ
最終戦の悔しさを晴らすのは、自身3度目となる全日本大学野球選手権のマウンドです。8強入りした昨年は3試合に登板しましたが、「腰を痛めていて万全ではなかった」と満足いく投球ができず、こちらも悔しさを残しました。「切り替えて神宮では頑張ります」と、全国舞台では九産大のエースとしての投球を披露し、チームを勝利に導くことを誓いました。
(前田泰子)