菅野智之、オリオールズのキャンプで初ブルペン投球 35 球を投げ込む
オリオールズの菅野智之投手が、キャンプ初日にブルペンで 35 球を投げ込みました。

オリオールズ・菅野智之、キャンプ初ブルペンで 35 球 ハイド監督は「ベテラン扱い」と調整を全任
巨人から FA でオリオールズに移籍した菅野智之投手が 18 日(日本時間 19 日)、フロリダ州サラソタのキャンプ施設で、初めてブルペン投球練習を行った。
オレンジ色のユニホームを着た菅野はウォームアップ、キャッチボールの後、ブルペンへ。ハイド監督ら首脳陣が見守る中、控え捕手サンチェスのミットをめがけ、直球に加え、カーブ、フォーク、カットボール、ツーシームの 4 種類の変化球を含め、計 35 球を投げ込んだ。
序盤こそ不満げな表情もあったが、徐々に持ち前の制球力を披露した。フレンチ投手コーチが覚えたての日本語で「イイネ!」。ヤンキース時代に現巨人の田中将大投手の“正妻”を務めたサンチェスは、キレの良い低め直球に「ワオ!」と反応するなど、期待の新戦力の初ブルペンは、日米メディア約 30 人が見守った。
菅野はハワイ&東京での自主トレで「5、6 回」のブルペン投球練習を行って当地入り。「ブルペンに入るのは 6 日ぶり。正直、まだ精度が…というのはありますが、その中で、ある程度コントロールして投げられたので、一定の手応えは感じています」と振り返った。
あらかじめ球数を決めないのが、菅野流。「投げながら、色々と課題だったり、1 球 1 球、もうちょっとこうだなぁ、とか考えながら投げるので。修正しながら、ある程度まとまってきたら、終わろうと思っていた」。感性を第一に、納得の 35 球となった。
ハイド監督は「新人ではあるが、日本で輝かしい経歴を残し、経験も抱負で、ハイレベルでプレーしてきた選手とみている。ベテラン扱いをしたいし、彼のルーチンを保って心地よく調整するための手助けをしたい」と調整を全任する方針。一方、菅野は「とにかく、開幕にいい状態でいるということが、大きな目標。個人に任されている分、責任は大きいのかなと感じている」と受け止めている。
米メディアからは「新人王を意識するか」という質問も出た。過去の最年長新人王は 33 歳のサミュエル・ジェスロー外野手(1950 年、ボストン・ブレーブス)と、投手では 32 歳の佐々木主浩(2000 年マリナーズ)で、35 歳の菅野は史上最年長の新人王候補と、地元の注目も大きい。「結果的に、そういうところを目指していければいいと思います」と、菅野も高い目標意識を口にした。
キャンプ合流 3 日目。「日中のだるさはほとんどなくなった」と時差ボケも解消に向かっている。
「全てのことが新鮮で毎日楽しいです」の言葉が、充実感を物語っていた。