吉村紗也香選手が出産後の優勝に感極まる【カーリング】
出産から復帰した吉村紗也香選手が、日本カーリング選手権で優勝し、感極まる姿を見せた。

吉村紗也香選手が出産後の優勝に感極まる【カーリング】
日本カーリング選手権大会女子決勝で、フォルティウスが北海道銀行を 8-7 で破り優勝した。
フォルティウスは第 6 エンドに一挙 3 点を奪い逆転に成功したが、その後は取って取られての展開となった。勝負の行方はエキストラエンドにもつれ込み、後攻のフォルティウスは吉村紗也香選手がプレッシャーのかかるラストストーンで 1 点を獲得。8-7 で接戦を制した。
優勝インタビューでは、リードの近江谷杏菜選手が「すごくしびれる試合でした」と笑みがこぼれ、「私たちも相手チームもすごくいいプレーが続いていたので、その集中力を切らさずに自分たちのできることをし続けるだけと思って、冷静さを意識しながら頑張りました」と振り返った。
控え選手であり、チームのサポート役を担うフィフスの小林未奈選手は「震えていました」と笑みをこぼし、「後半にかけてどんどん接戦になって、お互いにいいショットが決まっていたので、苦しい試合にはなるかなと思っていたのですがあまりにも良すぎる試合で。コーチと一緒に、少し緊張しながらもみんなを信じて見ていました」と語った。
サードの小野寺佳歩選手は「本当にうれしい」と感涙。勝負を分けた部分を聞かれ、「どっちに転ぶか分からない試合だった。最後吉村(紗也香)選手が決めてくれたので、そこかなと思います」とうなずいた。
スキップの吉村選手は最後のドローショットを振り返り「前のエンドでもあのラインは投げていたので、自分の感覚を信じて、最後は思い切り投げました」と語った。
また、吉村選手は 2023 年に第 1 子を出産し、約 1 年の育休を経て復帰。「日本選手権は気がつけば 3 年ぶりで、でもこの場がすごく楽しくて。本当に毎試合毎試合、かみしめて試合をやっていました。絶対にこの舞台に戻ってくるという強い思いがあったので、ここまで体を戻すのも正直つらい時期はあったのですが、もう 1 回ここに立ってプレーしたいという思いが強かったので、周りの支えがあって今こうしてカーリングができていることにすごく感謝しています」と、復帰後の優勝に感極まる姿を見せた。
これで世界選手権の出場が決定。SC 軽井沢クラブとロコ・ソラーレの 3 チームで争う五輪代表候補決定戦へ出場権もつかみました。
セカンドの小谷優奈選手は、「自分たちがこの試合を経てもっとできるところや成長できるところ、改善できるところがあるので、そこをみんなで話し合って、もう 1 段階、2 段階成長したいと思っています」とさらなる高みを目指した。