バスケ日本代表の新星・田中こころがアジアカップで見せる覚悟と成長
19歳の田中こころがバスケ日本代表の新星としてアジアカップに向けて準備中。彼女の強靭なメンタルと成長が注目される。


田中こころのデビューと成長
バスケットボール女子日本代表の新星、田中こころ(19歳)が、2025年7月3日と4日に有明アリーナで行われたデンマークとの国際強化試合「三井不動産カップ2025東京大会」で先発を務めました。初戦は65-65の引き分けに終わりましたが、2戦目は89-55で大勝し、チームの強さをアピールしました。
デンマーク戦のハイライト
初戦では18回のターンオーバーや守備の連係ミスが目立ち、速いペースのバスケを40分間表現できませんでした。しかし、2戦目ではインサイドへの攻撃意識が高まり、相手ディフェンスが収縮したことで、3ポイントシュートの精度が向上。チームが設定した最低ラインの40本の3ポイントシュートを18本成功させ、大勝を収めました。
新指揮官コーリー・ゲインズHCの下での新チーム
コーリー・ゲインズHCが新たな指揮官となり、若手からベテランまで幅広い層が招集された女子日本代表。新チームが始動してからまだ2カ月ほどですが、7月13日に中国・深圳で開幕するFIBAアジアカップを前に課題が明確になり、強さを増すための準備が進んでいます。
田中こころの覚悟
「自分が軸になってくるというのは、理解しています」と、4日の試合後、アジアカップに向けて強い覚悟をにじませたのは、チーム最年少19歳の田中こころです。6月7日にあった台湾戦でA代表デビューを果たしたばかりにも関わらず、2戦とも先発PGの大役を担いました。
田中こころのプレースタイル
スピードのあるドライブ、積極的なボールプッシュ、ペイントタッチからの鋭いアシスト、1対1の激しいディフェンスなど、持ち味を随所に発揮しました。初戦では一人でターンオーバー7回を記録するなど状況判断に課題こそ見えましたが、2日間を通して成長を遂げました。
大物ぶりを垣間見せるプレー
1戦目の第4Q残り1分を切って、スコアは同点。この試合最大の勝負所で、2ポゼッション続けてシュートを放ったのは、キャプテンの35歳・髙田真希でも、長らく日本女子のトップに君臨してきた34歳・渡嘉敷来夢でもない。二人と共にコートに立っていた田中でした。
メンタルの強さ
「コーリーに『お前が行け』と言われていたので、どんな状況でも、絶対に自分は打つという気持ちでやっていました。結果的に外れましたけど、思い切って打ったので、そこは良かったと思います」と、田中は語りました。チームでただ一人の十代とは思えない“心”の強さです。
ベテランからの信頼
髙田真希も「リングにアタックすることはすごく重要ですし、それが若いうちからできているのは本当に素晴らしい」とメンタルの強さを称賛しました。田中は渡嘉敷来夢とのツーメンゲームも多く、オフコートでも自ら積極的にコミュニケーションを取っており、ベテランから信頼を獲得できています。