神奈川高校野球の新時代を切り開いた野呂雅之監督の功績
野呂雅之監督が神奈川の高校野球に残した功績と、彼の退任に対する同僚監督たちの思いを紹介。

高校野球の第107回全国選手権神奈川大会が7日に開幕する中、桐光学園高の野呂雅之監督が今夏限りでの退任を表明し、大きな話題となっています。野呂監督は約40年にわたり桐光学園を指導し、春夏通算5度の甲子園出場を果たすなど、神奈川の高校野球界に大きな足跡を残しました。
野呂監督の功績の一つとして、神奈川の強豪私学同士が練習試合を行うようになったことが挙げられます。これまで県内ライバルに手の内を見せるのを避けるため、強豪校は練習試合を県外校と組むのが一般的でしたが、野呂監督がこの慣例に風穴を開けました。秋季に一戦交えることで、選手たちのモチベーションを高め、冬の練習に向けた目標を明確にすることができるとしています。
横浜隼人高の水谷哲也監督は、「野呂先生がスタートしたんですよね」とその功績を称え、横浜創学館高の森田誠一監督も「秋に戦えば、冬にこれくらい頑張らないといけないというのが分かる」とその効果を認めています。
野呂監督の退任に対して、森田監督は「びっくりしました。あと数年はやると思っていた」と驚き、水谷監督も「感慨深い」としみじみ語りました。野呂監督自身は、「どんなって、友達かな。昼も夜も友達。いろんな相談をしてきたからね」と、同じ時代を戦った指揮官たちとの絆を振り返りました。
野呂雅之監督の退任は、神奈川の高校野球界にとって大きな転換点となりますが、彼が築き上げた功績と精神は、これからも引き継がれていくことでしょう。