広島・清水、2番手捕手の座を狙う!猛アピールで存在感を発揮
広島の高卒3年目、清水叶人捕手が韓国・KIAとの練習試合で2安打5打点の大暴れを見せ、開幕1軍と“2番手捕手”の座を目指していく。

広島・清水、2番手捕手の座を狙う!猛アピールで存在感を発揮
広島の高卒3年目、清水叶人捕手(20)が22日、猛アピールに成功した。韓国・KIAとの練習試合に「9番・捕手」で先発出場し、2安打5打点の大暴れ。チームの1軍捕手争いは現状、手術明けの坂倉が正捕手最有力。ただ、会沢は2軍調整中で、石原はケガで開幕に間に合うかは不透明な状況。二十歳の若武者が開幕1軍と“2番手捕手”の座を目指していく。
グラウンドで示した成長曲線が、明るい未来を切り開く。快音を響かせるたび、清水の背中に大きな歓声が注がれた。何より結果が求められる立場で2安打5打点。存在感を際立たせ「しっかりチャンスで打点を挙げられたのは良かった」と笑顔で振り返った。
まずは1点を追う五回だ。同点に追い付き、なおも1死二、三塁。「反応でバットが出た」と2球目を左翼線に運んで、勝ち越しの2点適時二塁打をマーク。続く六回は2死満塁で右越えに走者一掃の適時二塁打。この一打には、初見の相手投手に対する的確なアプローチがあった。
「スライダーやカットボールが得意球(の投手)だと思ったので、そこだけを狙って。ストレートはファウルにしようと思っていた」。2球で追い込まれたが、ファウルとボールでフルカウントに持ち込む。そして8球目、内角低めのスライダーを右手一本でヒットゾーンに飛ばした。
初めて1軍スタートとなった今キャンプ。チーム恒例のロングティーと連続ティーを重ねる中での良化を実感する。「自分は元々、当てにいく打撃が多かった。(今年は)当てにいくスイングではなく、空振りも含めてしっかり初球から振れている」と現状をプラスに捉えた。新井監督も「ナイスバッティングだったと思う。どんどんトレーニングして、フィジカル的な力を付けてもらいたい」と期待を寄せた。
昨季の捕手起用は坂倉と会沢を軸に石原が加わる3人体制。坂倉は昨年11月に右肘を手術したが、開幕には間に合う見通しで正捕手最有力となる。会沢は2軍で調整中、石原は1月に左手有鉤(ゆうこう)骨を骨折。1軍に帯同している清水にとっては、絶好のチャンスが訪れている。本人は「1軍にいるからには、しっかり開幕1軍をつかめるように」と鼻息を荒くした。
健大高崎では通算25本塁打。二塁送球1秒8台という強肩でも注目を集めて、プロの世界に飛び込んだ。「投手のその日の状態を考慮しながら、いろいろなボールを取捨選択していくことは意識したい」と、打撃のみならずリード面でのアピールも忘れない。「チャンスをつかもうと今は必死です」。限られた出番をモノにして、春の大目標へ突き進む。