佐々木麟太郎、派手なデビュー!「私の評価は日本人の評価として見られる」
米スタンフォード大に進学した佐々木麟太郎内野手が、大学公式戦デビューを果たしました。

佐々木麟太郎、派手なデビュー!「私の評価は日本人の評価として見られる」
花巻東(岩手)で高校通算140本塁打を放ち、米スタンフォード大に進学した佐々木麟太郎内野手(19)が15日(日本時間16日)、大学公式戦デビューを果たした。カリフォルニア州立大フラートン校とのダブルヘッダーで2試合ともに「3番・一塁」でフル出場し、全て適時打の計3安打5打点。チームの連勝発進に貢献し、持ち前の勝負強さとパワーと見せつけるド派手デビューを飾った。
麟太郎があいさつ代わりの一撃を放った。第2試合の7回2死二塁。外角高めへの球を逆らわずに打ち返すと、左中間へ一直線。あと2メートル高ければオーバーフェンスの一撃だ。二塁塁上では昨季ドジャースがやっていた「ヒップロックポーズ」に似た動きでベンチを盛り上げた。2試合でタイムリー3本と5打点。1年生ながら3番打者の役目を果たし「勝つことに貢献できてよかった」と実感を込めた。
14日に予定されていた4連戦初戦が雨天中止となり、ダブルヘッダーでのデビューとなった。第1試合では初回1死三塁のフルカウントで二ゴロを放ち、初打点。「緊張も少しあったが、楽しんでできた」。4―0の2回無死満塁では大学初安打となる右前適時打。7回無死二、三塁では中前に2点打。7回コールド発進の原動力となった。
約1年前に渡米して入寮した。野球だけでなく、言語や学業でも壁に直面した。「ストレスになる部分がすごく多かった」。昨夏、MLBドラフトリーグやサマーリーグも転戦する中で、溶け込んだ。今ではチームメートと日常的に談笑。米メディアの質問にも通訳を介さず「チームが勝つためにプレーするだけ」と答えられるまでになった。「ストレスを乗り越えると成長を実感できる。うまくいかないときに、自分を追求して上がっていくことが楽しい」
米国の大学野球シーズンは5月中旬までレギュラーシーズンを戦う。スタンフォード大は今季から伝統校の多いACC(大西洋岸カンファレンス)に移籍したため、東海岸への遠征も発生し、よりタフな日程となった。その先に6月のカレッジワールドシリーズ(全米大学選手権)、1988年以来3度目の全米ナンバーワンの座が待っている。
将来的にメジャーのドラフトで指名される可能性を秘める。「全米で優勝することが目標。私の評価は、日本人の評価として見られると思っている。覚悟を持ってプレーしたい」。日本の野球人がたどったことがない道の第一歩をしるした。