J1 開幕戦:FC 町田ゼルビアが逆転負けで黒星スタート
J1 開幕戦で FC 町田ゼルビアはサンフレッチェ広島に逆転負けを喫し、黒星スタートとなった。負傷交代が響き、守備に乱れが生じた。

J1 開幕戦:FC 町田ゼルビアが逆転負けで黒星スタート
FC 町田ゼルビアは J1 開幕戦でサンフレッチェ広島に 1-2 の逆転負けを喫し、黒星スタートとなった。前半に先制したものの、センターバック(CB)の負傷交代から流れは一変。同点に追い付かれてから逆転されるまでの“魔の 18 分”で、ピッチ上では何が起きていたのか。主将の昌子源は、一気にリズムを失った戦いぶりに反省の言葉を漏らした。
序盤は優位に進める
黒田剛監督は試合後、前半の戦いぶりを「ほぼパーフェクトに近いぐらい広島さんを圧倒できたし、我々の狙いどおり」と評した。ともに 3-4-2-1 を採用したなか、球際での激しい攻防をことごとく町田が制した。昌子も「人対人っていうのがはっきりしていた。僕らに分があった展開だったので、前半は本当に素晴らしかった」と頷いた。
負傷交代で流れが変わる
雲行きが怪しくなったのは、後半序盤だった。同 8 分、CB 菊池流帆が太もも裏を痛め、途中交代。前半 20 分でピッチを去った DF 岡村大八に続く、CB の負傷アクシデントに見舞われると、守備に歪みが生じた。後半 14 分に追い付かれ、同 32 分には途中出場の FW 中村草太に決勝ゴールを浴びた町田に、盛り返す力はなかった。
反省と課題
菊池の負傷交代後、18 分間で 2 失点。昌子は“魔の時間帯”で違和感を抱いた。「急にうしろへ重たくなった。(前半より守備が)ハマらなくなった感じがあったので、そこでしっかりまとめられなかった。自分のミスかな」。岡村、菊池ともに、守備力の高さを買われて加わった新戦力。彼らが負傷アクシデントで抜けたダメージは大きく響いた。前半こそ大人しかった広島のジャーメイン良が、菊池が退いた途端、存在感を放ち始めたのは、その象徴だった。
もっとも、「1-0 で勝ち切るしたたかさ、ゲーム運びのうまさ、時間の使い方という部分でもう少しやれるべきことはあった」と黒田監督。アクシデントが起ころうと、難局を乗り越える力強さを身に付けなければ、タイトル獲得への道は開けない。さらなる高みへ、相馬もチームとしてワンランク上を目指す必要性を説く。
今シーズンの課題
町田の今シーズンは開幕戦で怪我人が相次ぐ試練のスタートに。実力者の補強でより選手層が増したなかで、昨季以上にチーム力が問われる 1 年となりそうだ。